コクのある甘さと爽やかな香りで幅広く親しまれているフルーツ
「ポンカン」は、皮を剥いた時に漂う香りは、温州みかんとも、デコポンとも違い、爽やかさが特徴です。
ポンカンはインド原産の歴史の古い柑橘です。日本へ伝わったのは、1896年(明治29年)に、初代台湾総督であった樺山資紀(かばやますけのり)大将が故郷の鹿児島に苗木を送ったのが始まりで、その後、本格的に栽培が広まりました。
ポンカンの品種は大きく分けると2つの系統に分けられます。果実が腰高で大玉な「高梢(こうしょう)系」と、形が扁平で小ぶり、味が濃厚な「低梢系」です。
当園は、太田ポンカンという低梢系の品種です。ポンカンの中で最も出回りが早い早生品種で、種も少なく食べやすい品種です。
採れたてよりもおいしくなる工夫
収穫後20日~1カ月ほど貯蔵することで着色させ、さらには酸味を抜きます。このような貯蔵方法を「予措(よそ)」といいます。収穫したてを食べるのが新鮮でおいしそうに感じますが、収穫直後は酸が高く、「予措」をした方が酸抜けして甘くなり、果肉も柔らかくおいしくなると言われています。
ポンカンは栄養面でもお勧め
ここ10年くらいの間に詳しく研究されるようになってきた、カロテノイドの1種である、オレンジ色の色素の「β-クリプトキサンチン」。β-カロテンの5倍の発がん抑制効果が認められていて、骨の健康を守り、動脈硬化予防に効果があることもわかってきています。
1日1~2個のみかん(温州、ポンカン、大将季、不知火など)で健康維持できます。さらに、冬場に多くみかんを食べた人ほど、みかんの時期ではない9月でも血中のβ-クリプトキサンチンの濃度が高い結果が出ているそうです。
贈りものにも安心を
山上農園では『贈答用ポンカン』『贈答用大将季』などについて、2014年から『光センサー選果』を導入しています。(写真は大将季)
サイズや見た目などのチェックの他に、糖度やコクの有無を数値で確認できるようになり、おいしい柑橘を贈答用として、より自信を持って届けることができるようになりました。
「おいしいポンカン」は糖度や酸などのバランスがとても重要なポイントとなります。
その測定方法はいくつかありますが、絞るなどして採った果汁を使用し測定する方法は、1玉1玉を測れないため糖度や酸にばらつきが出てきてしまします。そこで山上農園では「贈りものを安心して選んで欲しい」という思いから、光センサーを使った品質管理をしています。
おいしいポンカンをご家庭に
育成段階から光センサーを使用したりと、こだわりの詰まった山上農園の柑橘ですが、大きさやキズなどにより贈答用としてお送りできないものも出てきます。
そういった柑橘たちはみなさんにより親しみを持って気軽に食べていただきたいと考え、「ご家庭用」として準備させていただいております。